「らいかい」という言葉、ご存知でしょうか。

2017年3月14日
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ひらがなで書くと、いまひとつ、イメージが湧きませんが、漢字で書くと「擂潰」。読んで字のごとく、擂り(すり)、潰す(つぶす)、かまぼこ業界特有の作業用語です。

昔から、かまぼこ職人の間には、一に買い(魚の目利き)、二に擂り、三に釜と言う言い伝えがあります。美味しいかまぼこをつくるために重要とされる技術を表した格言ですが、擂潰を任せられるようになれば、かまぼこ職人として一人前と言われるほど、重要な作業です。

魚肉に少量の食塩を加えて、石臼で、擂り潰して細かくし、かまぼこ特有の弾力を作り出すために、その日の温度、湿度、季節によって微妙に回転速度の速さや時間を調整します。指先から伝わってくる魚肉の粘りの変化を目で、指先で感じながら、丹念に擂潰すると、きめの細かい奥深い繊細な粘りが出てきます。

硬くても駄目、柔らかくても駄目、しなやかにして上品な弾力が、かまぼこの最大の魅力です。噛みしめるごとに、弾力が変化し、いつの間にか、のど元を過ぎてゆく。あの心地よい食感を生み出すために必要なのが「擂潰」という作業です。

他の食品では、練る、搗く(つく)、するなどの言葉が使われるようですが、かまぼこ業界では、平安の昔から、擂潰という作業と言葉をいまに伝えています。

かまぼこの魅力的な弾力。それを生み出す「擂潰」。かまぼこの弾力を味わいながら、かまぼこの〝足〟(弾力)を噛みしめてみてください。

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擂潰風景(株式会社 ヤナギヤ カタログより)

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